パリの音

パリ在住。母ピアノ、姉妹ヴァイオリンを弾いています。

mon coeur est un violon

最近聞いているのが、mon coeur est un violonというラジオ番組。

番組はすでに終了していて、France musique のサイトで聞くことができます。

www.francemusique.fr

今日聞いたのはフランス人の女性ヴァイオリニストの人生や録音を紹介。

その中で、Renée Chemet (1887-1977)というヴァイオリニストが出てきました。

彼女は1932年にアジアツアーをして日本に来ていて、箏奏者の宮城道雄さんに出会い、彼の代表曲「春の海」を尺八と箏で鑑賞し、是非尺八のパートを楽譜におこしてくれないか?と頼み翌日楽譜が出来上がり、Renéeさんが演奏した録音が流れました。

 

箏奏者でこの曲の作曲者である宮城さんは全盲。

視力を失う前の8歳までの記憶(景色)を思い出し書かれた曲が「春の海」だとラジオで説明していました。

日本ではお正月の定番曲ですよね。

ヴァイオリンで素晴らしく演奏されています。何より、この曲に対する尊敬と熱意が演奏から感じられます。

 

驚くことに演奏がYoutubeで見つかりました!

 

1932年の日本人とフランス人の出会いによって生まれたヴァイオリンでの春の海です。もちろん尺八の方が良いという方もいるでしょうが。


宮城道雄(筝) 春の海

 

90年前の日本。

思いを馳せます。